「聞いていた想定年収が、残業代込みだった!」
「正社員での雇用だと聞いていたのに、契約社員からのスタートだった!」
『応募時に聞いていた内容と、雇用契約書の内容が違っている!』ということで、入社時から会社に不満を持っていることもありますよね。
内定をいただいて嬉しいところですが…
ここでしっかりと雇用契約を確認しなければ、あなたに不利な状態でずっと働いてしまうかもしれません。
雇用契約書の確認の仕方、不満を持った場合の対処の仕方を知って、良い環境で働くためにあなたがすべきことを知りましょう!
雇用契約書は自分で確認しよう!
求人票や求人サイトには、
『雇用条件については、雇用契約書にて確認してください』
と記載がある場合がほとんどです。
求人票や求人サイトに掲載されている内容と、雇用契約書の内容が異なるのは、良いことではありません。
しかし、雇用契約書の内容が異なる!という場合は、残念ながらあります。
もちろん求人サイトやハローワークでは、正しい雇用条件を確認するように努めていますが、求人をする企業側から嘘をつかれた場合は対応が難しいです。
最終的には、雇用契約書をあなたの目で見て、確認をすることが求められています。
内定をいただき就職を果たした際には、自分の目で雇用契約書を確認しましょう!
雇用契約書はここをチェック!
マイナビ転職のホームページによると、チェックすべき項目はこちら!
【必ず書面で明示すべき条件】
労働契約の期間
雇用開始日。有期雇用契約の場合は契約終了年月日や契約更新の有無も明記働く場所・仕事内容
事業所や部署など配属場所、また職種と従事する仕事内容始業・終業時刻
所定の勤務時間、勤務交替時間、休憩時間、所定労働時間を超す勤務の有無休日・休暇
週休日数や曜日、有給休暇日数、夏季休暇や年末年始休暇賃金
給与や報酬のしくみ、具体的な金額、締め日や支払日、支払い方法など退職
退職に関する事項(解雇の事由含む)、定年制の有無や内容、任意退職に関する扱い
※短時間労働者の場合は、昇給・退職手当・賞与の有無も明記【規定があれば明示する条件の例】
割増賃金
特別の割増率を定めている場合は、その率および締め日、支払い日通勤交通費
全額支給なのか、上限があるのかなど就業にかかる諸経費
制服代や営業交通費などの負担があるかなど手当・昇給・賞与・退職金
退職手当、残業手当、その他の手当。賞与、昇給、最低賃金も研修期間・試用期間
期間や内容、その間の待遇などについて社会保険の適用
どんな保険の適用が受けられるか表彰、制裁
各種の表彰や、業務規律に違反した場合の制裁の種類と方法など休職について
傷病、出産、育児、介護などを理由とする休職に関する取り決め契約更新の条件
契約社員など有期労働契約の更新がある場合、更新するかしないかの判断基準や更新回数など転勤や異動・転籍や出向
業務の都合による転勤・異動の有無や転籍・出向の可能性など引用/4.労働契約内容はきちんと確認して / 転職成功マルわかりガイド/マイナビ転職
とっても多いですね…!
確認漏れがないように、確認する手順を知りましょう。
雇用契約書の確認手順
まず、『必ず書面で明記すべき条件』があります。
これらの項目をきちんと書面で説明してもらえているかどうか、確認しましょう。
次に、『規定があれば明示する条件』を確認しましょう。
通勤手当や社会保険については説明がきちんとあることも多く、あなたも「きちんと確認しないといけない!」と気をつけていますよね。
しかし、いざという時に必要になる休職については、意外と見落としがちです。
「健康には自信がある!」という人だって、突然のケガで休職することもあります。
介護もいつ必要になるかわかりません。
これからの時代は、男性も育休についてチェックする必要がありますよ!
雇用契約書の内容に納得できない!
「雇用契約書の内容が、思っていたものよりも悪すぎる!納得できない!」という場合もありますよね。
どうしても納得できない場合は、説明してくださった方に、質問をしてみましょう。
内容的に聞きづらい質問なので、正直ズバッと聞きづらいですよね。
しかし、ぼんやりとした質問をしてしまうと、あなたが言いくるめられてしまう可能性が高いです。
「求人票の内容と違うので、この点を確認したい。」とはっきり伝えましょう。
説明をしていただいたり、確認を取っていただいたりしましょう。
説明を受けても納得できない…
説明を受けてもどうしても納得できない場合もありますよね。
その際は、「納得できないのでサインできません。」とあなたの意思を伝えましょう。
あなたの入社が決まって準備が進んでいる段階で、あなたが内定を辞退すると、会社としても困ってしまうのは事実。
しかし、入社前から不満を持っている状態で働いても、不満が解消されることは少ないです。
あなたが短期離職することになると、あなたにとっても会社にとっても良くないですよね。
「せっかく内定をいただいたのに、入社しないのはもったいない。」という気がするかもしれません。
しかし、あなたが雇用契約の内容に納得できないのなら、入社しないという選択を取った方がお互いにとって良い結果をもたらします。
雇用契約書の説明がない!
雇用契約書は
内定から入社までの間に説明がある
入社日に説明がある
この2つの場合があります。
入社前に説明があった方が安心できるかと思いますが、必ずしも入社前に説明していただけるとは限りません。
会社によっては、入社初日に説明の時間をとっていることもあります。
またどうしても入社日に説明の時間が取れない場合は、「●日に説明があります。」という指示を受ける場合もあります。
「入社前に説明がない…」と気になった場合は、いつ説明があるか尋ねてみましょう。
雇用契約書の内容がわからない!
雇用契約書は見たものの、『就業規則の第●条』とたくさん書いてある。
ということは…就業規則を確認しないことには、雇用契約書の内容がわからない!
こんな場合もありますよね。
まずは、就業規則を確認しましょう。
就業規則はどこで確認できる?
労働基準法第106条により、会社は就業規則を従業員に周知することが義務付けられています。
具体的には
職場の誰でも入れる部屋の中に、就業規則のファイルが置いてある
社員全員が閲覧できる共有フォルダに、就業規則のPDFファイルが保存されている
というように、誰でも自由に見られる状態にしておく必要があります。
主な内容の抜粋版を渡してくれて、就業規則の保管場所も教えてもらえると、ベストですね。
就業規則が確認できない!
本当はいけないことですが…
会社によっては、就業規則を気軽に見られないところに保管している場合もあります。
本社にしか置いていないので、日頃見られる状態にない
鍵付きの引き出しの中などに置いてあり、自由に閲覧できない
就業規則のPDFファイルにパスワードがついている
そもそも置いてある場所を知らない
という場合もあります。
『自分の知らない決まりに従う』なんてことは、難しいですよね。
就業規則を自由に閲覧できないことはそもそもNGですが、就業規則を全く知らずに働くのは、あなたにとって不利になります。
もし就業規則が確認できない場合は、まず確認させてもらえるようお願いしましょう。
確認することすら拒否された場合は、『従業員に知られたら会社として不利になる』ような規則がある可能性が高いですよね。
退職や内定辞退も頭に置いておきましょう。
雇用契約書自体がない!
家族経営のような非常に小さい会社だと、雇用契約書自体を作っていないという会社もあります。
実は、雇用契約書がないのは、法的にOKです。
労働契約は、その労働条件について労使間で合意がなされた時に成立します。
書面によらず、口頭だけでも成立します。
ただ、口頭では労働条件についての解釈の相違や誤解等が生じ、トラブルを招くことも多いので、労働基準法ではトラブル防止のため、賃金や労働時間等を書面で明示することを定めています。
あくまで書面での明示義務なので、下記の内容の明記があれば、労使双方の記名捺印を必要とする雇用契約書を交わさなくても、違法ではないということです。引用/雇用契約書を交わさないのは、違法では? / 【法律関係】の転職Q&A一覧/マイナビ転職
労働による契約は、口頭だけでも結ぶことができます。
トラブル防止のために、賃金や労働時間など重要な項目は、書面で明示することが求められています。
求人票と全く同じ内容であっても、改めて書面で明示する必要があります。
労働条件をあなたに通知する書面がない場合は、NGになります!
もし労働条件に関する書面がもらえない場合は、会社に尋ねてみましょう。
きちんと確認して納得した上で働こう!
労働条件をきちんと確認しないと、あなたにとっても会社にとっても不利益をもたらします。
お互いのためにも、入社時にきちんと確認を取りましょう!
「今の会社での労働条件を知らない…」というあなたは、就業規則などを確認できないか尋ねてみましょう。
条件確認はお互いのためです。
あなたが有利に働くためだけのものではありません。
「聞きづらい!」と思わずに、積極的に確認してみましょうね。
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