ブラック企業ほどひどくないけど、決してホワイト企業ではないような企業を、グレー企業とよびます。
グレー企業で働く人は、ブラック企業の例を見て「うちの会社には当てはまらないから、うちの会社はホワイトだ!」と思っている方が多いです。
ブラック企業を「うちはホワイトだ」と勘違いしている方はほとんどいません。
しかし、グレー企業を「うちはホワイトだ」と勘違いしている方は意外と多いのです。
私もグレー企業に転職して、「ホワイト企業に転職できた」と喜んでしまったことがあります。
あなたも、グレー企業をホワイト企業と勘違いしていませんか?
グレー企業の特徴
グレー企業は、ブラック企業ほどひどい環境ではないのは事実です。
しかし、ホワイト企業ほど恵まれた環境でもありません。
『ブラック企業よりはましだけど、よくない点』がたくさんあるのが、グレー企業です。
特徴を1つずつ見ていきましょう。
始業時間前に朝礼
グレー企業では、「始業時間と同時に仕事に取りかかるべき!」と考えて、始業時間前に朝礼が行われていることが多いです。
しかし法的には、仕事の準備は労働時間内に行う必要があります。
朝礼も、本来は始業時間後に行うものです。
始業時間前に朝礼を行っている場合は、「早出を強制している」ことと同じと見なされ、本来は時間外手当をもらうべき状況です。
ブラック企業では、定時の1時間前に出社している人が、ザラにいたりします。
掃除をして、朝礼をして、ようやく始業時間を迎えるので、定時の1時間前に出社しないと間に合わないんです。
定時の1時間前に出社している人がいると知っていたら、「朝礼のために20分くらい早く行くなんて、大したことない」と思い、問題意識すら感じていないことが多いです。
始業時間前にやらなくていいこと
- 着替え
- 掃除
- 朝礼
- 使用する道具の準備
→もしこれらを始業時間前にやっている人がいたら、「始業時間以降にすればいい」と止める人がいると◎
「残業を減らそう!」改革が一人歩き
グレー企業では、残業時間を減らすための取り組みが活発にされていることが多いです。
「残業時間を減らしましょう!」と総務部が呼びかけていたり、タイムカードを積極的にチェックして残業の多い部署に是正勧告をしていたりはするんです。
でも実際のところは、一人当たりの仕事量が減っていないのに、「残業時間を減らしましょう!」と言われていることが多いです。
仕事は減らないのに、残業時間削減は達成しないといけない。
そこで自然と「家でもできる仕事は持ち帰ろう!」という動きになるんです。
苦肉の策で仕事を持ち帰っているという意識はなく、自然と仕事を持ち帰る雰囲気になっていることが多いです。
努力しても残業時間が減らないなら、正直に言う。
有給休暇を取得すると雰囲気が悪くなる
『年間10日以上の有給休暇がある人に対して、5日以上有給休暇を与えること』が法律で決まりました。
グレー企業では、会社の指定日ではなく、希望日に有給休暇を取れることが多いです。
しかし、「法律だから守るけど、みんなが年間5日も有給休暇を取るとか迷惑だよね!」と話している上司がいたりすると、有給休暇を取りづらい雰囲気が流れます。
毎回気を遣って罪悪感がある中で有給休暇を取るのは、希望日に休めたとしても気持ちの良いものではありません。
有給休暇を取ると、他の方に少し仕事のしわ寄せがいきます。
1日の仕事を全て代わってもらうことはなくても、電話対応をしてもらったり、緊急事態だけは対応してもらったりするので、少しはしわ寄せがいきます。
他の方に迷惑をかけることは事実ですが、ホワイト企業では「休んだ時はお互い様」という雰囲気があります。
グレー企業では「休んだ時はお互い様」意識が薄いので、有給休暇を取った次の日は「すみませんでした」から始まることが多いです。
自分の引き継ぎに非があったわけでもないのに、謝罪から始まることが多いです。
ブラック企業では、会社の指定日を有給休暇にしていることが多いです。
「希望日を選べるだけまし」と思って、有給休暇を取るときの雰囲気は問題だと思っていない場合が多いです。
休んだ日に自分の仕事をしてくれた同僚に対して、謝罪ではなく感謝をする。
休憩時間も自由でない
グレー企業では、休憩時間が自由ではないことが多いです。
- 休み時間中にも電話番を担当している
- 外出できない雰囲気が漂っている
- 同僚との雑談を強制される
- 仮眠するのは絶対に無理
ブラック企業では休憩時間が取れなかったりするので、「時間どおり休憩できる」ことを喜び、休憩時間の過ごし方に自由がないことを問題と思っていないことが多いです。
真のホワイト企業とは?
ここまで読んで。「やばい。グレー企業にいるかも?」と思った方もいらっしゃると思います。
でもグレー企業にいると、ホワイト企業って何なのかわからなくなってしまいます。
改めて、ホワイト企業とはどのような企業なのか、確認してみましょう。
始業時間に会社にいればOK
中には自主的に早く出勤する人もいますが、周りにも早く出勤することを強制はしません。
始業5分前に会社に到着しても、誰も文句を言いません。
始業前にちょっと仕事の相談をしたりすると、「後でお願い」とむしろ注意されるような雰囲気があります。
定時後は仕事のことを忘れられる
定時から30分以内に帰れることはもちろんですが、仕事のことを完全に忘れられます。
持ち帰り残業は絶対にありませんし、仕事に関わる電話やメールもありません。
もし電話やメールの応対がある場合は、部署の中などで当番制になっていたり、担当した場合の手当が支払われたりします。
有給は気軽に取れる
年間5日以上の有給休暇取得が法律で決まる前から、有給休暇を取りやすい雰囲気にあったことが多いです。
有給休暇の理由を言う必要はありませんし、有給休暇の前後に同僚に謝罪をする必要もありません。
休み時間の過ごし方に干渉しない
他人の休み時間の過ごし方に対して、あれこれ言う人はいません。
親睦を深めるために雑談する人もいますが、雑談に入ってこなくてもとがめられることはありません。
基本的に何をしていても「その人の自由」という雰囲気があります。
グレー企業かも?と気づいたときは
「グレー企業かも?」と気づいたら、いざという時にすぐ転職できるよう、準備をしておきましょう。
グレー企業からは、速攻で逃げる必要まではありませんが、長い目で見ると去った方がいい企業かもしれません。
今すぐには転職しないけど、後々転職を考えているときに、準備しておいた方がいいことを紹介します。
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転職が初めての場合、職務経歴書の記入も初めてになるので、意外と時間がかかります。
こちらの記事も参考にして、一度作ってみましょう。
職務経歴書を作ってみて、「この経歴はしょぼいから、転職に不利かもしれない」と思ったら、もう少し経験を積もう!というモチベーションに繋がるかもしれませんよ。
あなたが勤める会社、グレー企業でしたか?
あなたが勤める会社は、ホワイト企業でしたか?グレー企業でしたか?
グレー企業なのに、「ホワイト企業だ!」という勘違いをしていませんでしたか?
実はグレー企業だったと気づけば、会社を冷静に見ることができて、実態がより見えてきます。
「もしかしたらグレー企業かも?」という目線で、振り返ってみましょう。
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